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(映画)『さまようアゲハ 蜜壺トロトロ』(2016年 榊英雄) [映画]

男女とも前貼りをして裸で舞台に立つのがウリの劇団の話。という奇抜さに驚くが、団員たちの破廉恥ぶりはそれどころではなく、耐える女の典型のようなアゲハという名の新人女優は、男たちに個別に弄ばれるだけでなく、女たちにも虐められたり愛玩される。
その中でひとり劇団の主宰者だけは彼女に手を出さず、キスすらもしない。アゲハを主役に据えた新作は、服を着た劇という劇団の特徴を返上してまでやる主宰者入魂の一作。
そうなると、その劇の成功、アゲハが主宰者と結ばれるという展開を想像してしまうが、さすが榊監督はそんな平凡な方向へは行かない。
千秋楽を成功させて一皮剥けたアゲハが、主宰者を挑発するように他人との接触を見せびらかす。その様子はまさに蝶が花から花を飛び回っている幻想のようで、立ち会っている主宰者も現実なのかわからないような表情を浮かべる。
劇団ということである程度の人数が必要となり、男優も女優も多く贅沢な配役。アゲハが虐めらる様子を補強するような音楽の付け方がよかった。

予告編をやっていたが、この劇団の設定を使ってもう一本撮ってあるらしい。同じような雰囲気のものをまた見せるとは思えないので、主題を変えて何を見せてくれるのか。
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吉田

久しぶりにこういう映画を観て感動しました。
主演の揚羽が劇団員に毛嫌いされながらも健気に頑張る姿エロは確かに少なかったが本当に観て良かったと思いました。
by 吉田 (2016-08-14 08:16) 

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