（V）『ボインのお宿 熟女大宴会！』（2016年 加藤義一）

山の温泉旅館に東京から娘が帰ってくるというおなじみの出だし。けれど旅館を仕切っているのは親ではなく、姉妹。（帰ってきた主人公は三女かと思ったら真ん中だった。）
自殺志願の泊り客を人気温泉宿評論家と勘違いして、ご奉仕するという挿話を入れながら、旅館経営を盛り上げる話。題名にあるように、三人ともいい年で、かつ巨乳というのが見どころ。
三女が男にお風呂に押しかけて背中を流す場面で、おっぱいが相手の方に乗るところなど爆笑もの。斯様な喜劇部分を多くすればもっと面白くなったと思うが、脚本の深澤浩子は喜劇に不慣れなのか、もしくは加藤監督がもうひとつ粘った演出ができなかったのか、会話のテンポが今一つ。五十人が宿泊したのに、客をひとりも写さず済ませてしまう剛腕には畏れ入ったが。
これも嬬恋村でのロケ。