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(映画)『月夜釜合戦』(2017年 佐藤零郎) [映画]

珍しくスタンダード画面と思ったら、16ミリフィルムで撮影されたらしい。画面の質感や内容が90年代あたりの作品という感触がした。
ヤクザと警察が結託しているとか、土地を買い占めようとする企業ゴロが登場するという図式は紋切り型ではあったが、喜劇なので軽く流そう。
少年、街娼、スリという登場人物がみな魅力的で、彼らが釜ヶ崎の中で動いているところを見るだけで飽きない。墓の前で踊りだす場面や、三角公園での子どもたちの喧嘩のような殴り合い、そのあとの追っかけなど楽しかった。
この町の住人は「町がなくなれば、受け入れるところがない」人たちばかりで、その彼らが映画の中でたしかに生きている。寓話的な結末が理想郷としての町が存続することを約束している。
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