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(V)『DISTANCE』(2000年 是枝裕和) [ヴィデオ]

何人かの登場人物の日常をまず見せる。関係なさそうな彼らが田舎の駅に集まって、車に乗って山の中へ入っていく。男三名、女一名からなる彼らは、実は配偶者や兄弟が宗教団体に入っていて、無差別殺人を起こしてしまったという共通点がある。事件のあと自殺だか殺されたかで、彼らは命日に供養のため、亡くなった山の湖を訪れたのだ。
帰ろうと思ったら車が盗まれていて、やはりバイクを盗まれてしまった教団の生き残りの男と、かつて教団の住居であった家で一晩過ごすことになる。と、ここまでは設定づくりが面白く、彼らの関係性がどう変化するか期待させたのだが。。
後半、朝までの間、各人が過去を思い出すという展開は、ある程度予測がつく流れで、全員でなくとも感情を大きく揺さぶられるというような場面がほしかった。ひとり逃げた男の彼ら家族に対する気持ち、もしくは彼を裏切り者として糾弾するような展開は考えられなかったか。
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