SSブログ

(配信)三上寛+石塚俊明 duo 無観客配信ライブ@APIA40(05/30/2020) [配信ライヴ]

この日もともと佐渡山豊とのライヴが予定されていたアピア40から、三上寛がトシと配信ライヴ。トシとのライヴは、アケタの店でしか見られないので貴重。
貴重といえば、前半50分演奏して、少し休憩したからの後半、70年代の曲の連続演奏は特別仕様という感じで吃驚した。3月の70歳記念ライヴで演らなかった「オートバイの失恋」と「あなたもスターになれる」もあった!
これらの曲を3月にやった時の熱のこもった歌とは異なり、各曲とも抑えるように静かに歌っていて、トシのドラムスがそれを優しく包み込むように鳴り、ライブハウスの座席でしんみり聴いているような気分になった。
さらに、1時間半で終わりかと思ったら、アンコールで「大感情」まで!さすがに三上の顔に疲労の影が見えた。
海外から見ている人もいるから英語でMCをやってくれとアピアの人に言われたとかで、前半MCを英語でしゃっべていた!文章になっていなかったが、単語は明確で結構伝わっているのでは。さすが。
カメラは最低4台は使っていて、ステージ上に立てられた固定照明の効果や画面切り替えなど、本格的。三上の顎ひげが真っ白だったのがよく見えた。

<セットリスト>
1. 甘丹香草 2. 山を歩く船 3. 青氏 4. やさぐろ節 5. 楢山節考~十九の春~夢は夜ひらく~十九の春~教訓Ⅰ~十九の春 6. 虹 7. 印 8. 葉書(カモメ) 9. ユリの主題 / 10. 誰を怨めばいいのでございましょうか 11. カラス 12. 小便だらけの湖 13. パンティストッキングのような空 14. オートバイの失恋 15. あなたもスターになれる 16. 故郷へ帰ったら 17. 負ける時もあるだろう / en. 大感情
nice!(0)  コメント(0) 

(V)『挑発ウェイトレス おもてなしCafe』(2014年 竹洞哲也) [ヴィデオ]

小松公典脚本によくある主人公の脳内音声がこの作品では徹底されていて、他の人物のセリフも彼女がしゃべる恰好。
物語は、喫茶店で働いている主人公が、彼氏の誕生日にカレーを作る予定にしているが、喫茶店に強盗が入ってきて行けなくなるという流れ。
ウェイトレスをしている間、彼女の脳内ではいろんな面倒なことが渦巻く。義父である喫茶店の主人が自分に色目を使い、一緒にウェイトレスをしている義妹はただスケベなだけとか。カレーは、亡くなった母親の得意料理で、姉には作り方を教えたけれど、自分は教わっていないことを根に持ち、母親のカレーを超えるために頑張ったことや、人の男を誘惑するのが趣味の姉が、彼氏の部屋を訪れていて、ぐずぐずしていたら彼がとられてしまうことなど。
最後に、この映画で語られた出来事はすべて彼女の妄想だったとわかる辰巳ゆいの魅力全開の野心作。
nice!(0)  コメント(0) 

(V)『痴漢電車 いけない夢旅行』(2014年 竹洞哲也) [ヴィデオ]

電車の中で痴漢すると、相手と共に時空を移動してしまう能力を持つ男。移動できるのは、自分の生きている過去で、場所はどちらかの思い入れの強い所。彼に触られた「バカの金メダル」のヒロインが、自分の暗い子ども時代を過ごした場所へ移動してしまう。
江ノ電が走る鎌倉の静かな佇まいがよかった。(電車の中はセットでさすがにゲリラ撮影は無理だが。)
辰巳ゆいの緩い感じと、ちょっと間抜けな時空警察が喜劇的な雰囲気を出しながらも、物語は、男が時空移動をしていて離れ離れになった彼女を探し、ヒロインがそれに協力して、奇跡的に見つけるという恋愛もので、二人が恩返しに彼女の過去の不幸を変えてあげるという心温まるものだった。
nice!(0)  コメント(0) 

(V)『小悪魔メイド 後ろからお願いします』(2014年 後藤大輔) [ヴィデオ]

ピンク映画の場合、登場人物が限られるので、強引な設定になってしまい、この作品でも主人公に助けらた恩返しに、メイドの衣装で一緒に暮らす若い女性は、別れた妻と他の男--元首相の鳩山田由紀夫!--の娘だったという設定。
そこに息子が帰って来て、主人公は自分は年寄りなので、彼女を息子に譲ろうと姿を消す。(高波にさらわれたという設定だが、外は荒れていなかったし、自分で消えたとも考えられる。)そこに二人の母親が登場し、という忙しい展開だが、それぞれの人物造形がくっきりかつ魅力的なので、楽しめる。
主人公は天草四郎時貞のお宝を探していて、場所も天草という設定だが、九州弁はしゃべっていても、ロケは千葉の海岸と見た。また、息子が乗ってきた「ベンツの軽」は、車の中は少し写っても外側は写さない強引ぶり。
主人公は、シャチに助けられて帰って来て、二組の結び付きが出来上がり、家族という主題が見事に達成された。
nice!(0)  コメント(0) 

(B)『複眼で見よ』(本田靖春著 河出文庫) [本]

2011年に刊行された、著書の単行本未収録作品をまとめた本の文庫版。著者がノンフィクションの書き手として活動を始めた、1970年代の文章が多くあるが、第一章にまとめられているTVや新聞の在り方、報道の問題点は、今問題となっていることが、すでにその頃から言われていたことがわかる。警鐘を鳴らしていた著者が昨今のマスコミを見たら、何と言うだろう。
個人的に面白かったのは、第二章の競馬に関する文章。この要旨は、競馬は「バクチ」なのだから「オケラ」になってもいいという覚悟がない人はやるべきでない、ということになるが、これについても、大衆に娯楽としての印象醸成の宣伝に尽力している状態を見たら、これは競馬ではないと言うのではないか。競馬場という鉄火場で馬を見てから買うという著者ののめり込みぶりが熱い。
この本は出版社社員時代の竹田砂鉄が編集をしていて、著者の遺志である、若い人が来たら出版を許可してもよいという眼鏡にかったそう。そのあたりの経緯が書いてある武田による編集付記と、解説は、著者の意思をを継ぐものとしての覚悟が滲み出ていてなかなか感動的。
nice!(0)  コメント(0) 

(配信)中川敬 プレミア配信ライブ Vol.2@京都一乗寺ノルウェイジャンウッド(05/24/2020) [配信ライヴ]

一回目の配信ライヴが4月18日にあったらしい。(全然知らなかった。)中川敬のソロライヴは、ソロアルバムを定期的に出すようになる前に行ったきりだったような。
生ギター一本で精力的にライヴをやってきて、すっかりフォーク歌手然としている。例えば、カーネーション直枝やオリジナルラブ田島のような、電気ギターの人と思わせる生ギターの弾き方ではなく、難しいプレイはせず、力を抜いて的確な音を出す。譜面を見ながらではあるが、歌と演奏に覚束ないところはない。
歌詞がよく耳に入ってきて、「もっともそうな二人の沸点」はこんな詩だったのかと驚いた。「燃やされた詩集」はライヴで初めて聴いたが、これもいい曲だと認識した。
現在、レコーディング中だというソウル・フラワーの新曲二曲は、どちらもひねりの効いたいい曲。特に「魂のありか」は、今の香港の若者を主人公にしたと思われる歌で、視点が中川らしい。
二度(換気)休憩を入れて、三部構成で約三時間。中川の年表男ぶりが発揮されたMCもたっぷり聴けた。
次回は6月にやるとのことで、また見たいが、なぜか配信状態があまりよくないので、考え中。

1. 愛の人口衛星(ルー・リード) 2. おんぼろの夜明け 3. そら 4. もっともそうな二人の沸点 5. 燃やされた詩集 6. 最果てのバスターミナル 7. 海へゆく 8. 閃光花火 / 9. Just a two of us(「クリスタルの恋人たち」ビル・ウィザース) 10. おおいぬふぐり 11. 魂のありか 12. 月が笑う夜に導師はいない 13. 星降る島 14. Changes(デヴィッド・ボウイ)15. バンクロバー(ザ・クラッシュ) 16. 報道機関が優しく君を包む / 17. 満月の夕 18. アリラン~トラジ 19. 平和に生きる権利 / en1. デイ・ドリーム・ビリーバー en2. 寝顔を見せて en3. People get ready
nice!(0)  コメント(0) 

(V)『巨乳事務員 しゃぶれ!』(2014年 後藤大輔) [ヴィデオ]

同棲している二人は、当初二人ともカメラマンを目指していた。男が売れ始め、女の方は諦めて印刷会社の事務員をしている。男は天狗になって妻を顧みなくなる。しばらくたって、自分には彼女が必要だと悟る。という、これもよくある話だが、この映画は最終的に彼女が男の元に戻らないところがよかった。
それは、女が好きな人を見つけたためだが、相手はなんと妻を失くした印刷会社社長。男と一緒にカメラマンの夢を追うよりも、銭形平次の夢を見るような孤独な社長に尽くすことが自分の性分にあっているという判断。それは、決して夢をあきらめたという後退ではないことがよくわかるし、彼女の選択に拍手を送りたくなる。
後藤という名の印刷工--「技術職」を強調する--を演じるは、ジャコぱす太という後藤監督の分身俳優。
nice!(0)  コメント(0) 

(V)『性愛婦人 淫夢にまみれて』(2010年 池島ゆたか) [ヴィデオ]

記憶を失くした奥さんと伊豆の家で暮らす男の話。男は教師だったのだが、辞めて近所に化石採集にでかける毎日。
男の脳内音声で話が進むので、それをそのまま受け入れて見ていたら、途中から変なのは男の方で、妻が演技をしていたことがわかってくる。さらに彼女は妻ではなく、妻の妹だった。
男は、愛する妻が病気で急死し、頭がおかしくなっていたのだ。妹は、もともと義兄が好きだったこともあり、妻の役を演じていた。
過去の事件に囚われて、精神に異常をきたしたところから、愛情によって恢復するというのは脚本の後藤大輔ばかりではなく、ピンク映画のひとつの型になっていて、丁寧に描いてはいるものの、それ以上のものが感じられなかった。
男が探している化石を小道具として使ったり、ベルトをズボンに通し忘れるとか、自分たちは漂流する島の上の乗って漂っているという部分は、後藤脚本ならではの表現で、よかったけれど。
nice!(0)  コメント(0) 

(V)『刺青』(1984年 曽根中生) [ヴィデオ]

主人公が背負う刺青は、蜘蛛ならぬ菩薩で、お尻まで覆う立派なもの。歌手である彼女が、間違えて拉致されて刺青を入れられてしまい、一応開き直るのだけれど、男を虜にしていくとか、彼女が主体となって動く話にならないところが厳しい。
彼女につきまとう新聞記者が登場するのだが、彼はひとり大仰に騒ぐだけのつまらない男。彼女を拉致した男たちは、勝手に自滅してしまうし、残った若者も殺されてしまったのか、主人公に影響されて成長した感じもなかった。
彼女は鼻歌を歌いながら、去っていくけれど、これからどうするというのか。。
と、作品全体はもったりとしているが、主人公を演じる伊藤咲子は、歌を聴いている限りではそう感じないが、話声は低音で落ち着いていて心地よい。人を見据えるような目つきもよかった。彼女が目玉の映画なので、その点では及第点と言える。(見せ場は意外と少なかったが。)
彼女が歌う「蜉蝣」という主題歌は、音源化されていないのだろうか。
nice!(0)  コメント(0) 

(B)『ワールドシネマ入門』(金子遊著 コトニ社刊) [本]

題名からは読みたい気が起こらないが、副題に「世界の映画監督14人が語る創作の秘密とテーマの探求」とあるように、著者の対話相手として登場する欧州やアジアの映画監督の顔ぶれに惹かれ読んだところ、とてもよかった。
著者はドキュメンタリーを専門領域とする人かと思っていたら、欧州やアジアの映画及びその社会にも通じていて、映画の場面を具体的に取り上げ、相手から創作方法や、背景にある製作意図まで的確に聞き出している手腕はすぐれもの。
個人的には、インタビュウを目にする機会がほとんどないフィリピンの三人の監督が登場する第3章に注目したが、第2章の欧州・中近東の監督六人の、各人が確固として持っている映画を作ることの使命感には感心した。また、それぞれが自分の方法論を持っているところも。タル・ベーラは、さすが百戦錬磨という感じ。
掲載されている写真は、小さすぎるのか印刷が悪いのか、よく見えないものが多かったのが残念。また、インタヴュウを行った日付は入れておいてほしかった。一方、イラスト担当の住本尚子による、各回に付く小ネタが、内容に直接関係ないながら、話者がより身近に感じられるようなホッとする感じで丸。
nice!(0)  コメント(0)