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(V)『新・惡名』(1962年 森一生) [ヴィデオ]

定も死んでしまったことだし、「新」として新たな設定だろうと思ったら、朝吉が戦争が終わって復員するところから始まり--14年も兵隊生活を送っていた!--、脇の人たちを含めて、しっかり続きとなっていた。
朝吉が、定の奥さんと息子とともに、闇市で雑炊売りを始めているうちに、闇市に娯楽施設を作ろとする土建屋相手に、働いている人たちを取りまとめる親分役になるという展開。彼の人柄によって、自然に統率する立場になるところがミソ。(闇市をやっている三国人を守るというのも。)
定に代わって、新世界でチンピラをやっている清次という弟が登場。(演ずるは当然田宮二郎)朝吉との関係も、ずっと反目していたのが、最後になって土建屋に対する利害が一致して、手を組むのが自然だった。
朝吉が死んだことになり--立派な墓が建てられた--、他の男と再婚してしまった妻を思いきれない彼の様子--妻も彼を忘れられない--を含め、朝吉という人物の魅力がよく出ていた。
勝新が、前作に比べてやさぐれた感じを出していたのは、座頭市を経たからか。
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