（L）浜田真理子＠渋谷パルコ劇場（12/23/2009）

前日は、顔が見える位置だったが、この日は後姿を拝む形だったので、ピアノを弾く手元ばかり見ていた。肘はほとんど動かず、やさしいタッチで鍵盤を押さえる。
本人は、海の底で集会を開いている感じと言っていたが、前日はまさしく海の底だったが、この日は広い草原で聴いている感じ。それは、昼間だからとか曲目だけのせいではなく、浜田本人が慣れてリラックスしたからではないか。MCも前の日より多かったし。
前半は、名曲『月の裏側』で思わず落涙。やはり凄い曲だ。「しゃれこうべと大砲」をこの日も歌ったのは、今歌わなければいけない意思を感じたが、それは何だろう。
後半は、やはり最初の二曲をウーリッツアで。この日は二曲目が新アルバムの「アンダンテ」だった。新しくヴォーカルマイクを設置するのではなく、演奏が終わるとマイクをピアノの前に戻していたが、マイク、PA（あと照明も）と「チーム浜田」が、最良の音響を追求している現れだ。
第二部も珍しい曲が並ぶ。「のこされし者のうた」「四十雀」「Fruitless Love」の三連発はまいった。そのあとカヴァーした下田逸郎の「あの時はどうも」という歌は知らなかった。浜田は下田のアルバムを聴き漁っているのだろうか。
アンコールでは、高校の同級生たちが来ているからと、予定になかったという「水の都に雨が降る」を。行ったことのない地方都市に思いをはせて、この日二度目の落涙。
終わってみれば、前日とダブっていたのはわずか三曲。二日間で一つのショウという感じだった。

1．あなたへ　2．かなしみ　3．骨董屋　4．月の裏側　5．しゃれこうべと大砲　6．ひそやかなうた　7．めぐりあい　8．うたかた　9．アンダンテ　10．のこされし者のうた　11．四十雀　12．Fruitless Love　13．十五夜　14．Treasuer　en1．水の都に雨が降る　en2．聖歌