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(B)『コロナ時代の選挙漫遊記』(畠山理仁著 集英社刊) [本]

2020年3月の熊本知事選挙から2021年8月の横浜市長選挙まで、まさに疫禍が厳しかった時期の著者の選挙取材をまとめたもの。
映画『NO 選挙, NO LIFE』では、すべての候補者を取材するという著者の方法論に焦点が当たっていたが、この本を読むと、選挙に立候補する人はみな真剣で、その思いは尊いという結果の取材態度であることがわかる。名前や外見だけでキワモノ扱いしてはいけないことが実例を挙げて示されている。
そのひとりである戸田市議会選挙でのスーパークレイジー君。当選したあとの周囲の反応や仕打ちに吃驚したが、その後宮崎市議になっていたのも驚き。(さらにそのあと事件を起こして起訴されていたとは。。)
また『ハマのドン』を見ると、横浜市長選はIR推進派と反対派の戦いたっだように見えたが、この本によればそれは必ずしも正しいとは言えず、疫禍対策の方が争点となっていたことがわかり、見たものをそのまま信じるという態度への反省を強いられた。
なぜ名古屋市民は、あんな市長を当選させるのだろうというかねてからの疑問も、表面的なものしか見ていない外部者の的外れな見解だったと反省。
著者が斯様な取材を続けているのは、選挙に行かない人たちを啓蒙したいという使命感のみならず、音楽ライヴに行く音楽好きと同じ感覚なのだろう。
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