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(V)『千姫御殿』(1960年 三隅研次) [ヴィデオ]

この時代になると、三隅もカラーでスターを使った映画が撮れるようになる。
まだ、色彩技術を研究していた時代なので、ことさらカラーを強調するようなシーン、たとえば、青い扇子が大写しになって森に変わったり、赤い扇子が火事の場面につながるなど、工夫しようとしている様が伺える。主人公の赤や白といった着物の大胆な色彩も見ものである。(これが三隅の本で登場した上野芳生の仕事か。)
主人公を庭をはさんでロングでとらえたショットで、池にもシンメトリーで同じ姿が映っていたのは印象的だった。また、最後の主人公が連れ去られるところと、男の切腹場面のカットバックの緊張感の盛り上げ方もよい。そのあとの手紙を読み上げるシーンは、少しやり過ぎだと思うが。。
個人的に主人公にあまり魅力を感じなかったが、山本の代表作であることはまちがいない。


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