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(CD)『Live in London』(Leonard Cohen) [CD]

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もはや人前で歌うことはないのかと勝手に思っていたレナードコーエンが、昨年72歳にして突如大規模なワールドツアーを行い、とても驚いたと同時に興奮した。昨年の7月17日のロンドン公演をまるまる収録したDVDを速攻購入。CDは同じ内容だから、と思っていたのだが、やはり、コーエンの声を音だけで楽しみたくなり、結局CDも買ってしまう。
DVDは、動くコーエンにただただ見惚れた。歳をとっているからというだけでなく、声からイメージしていた強靭な印象はない。物静かで落ち着いた感じ。
バンドは、最近のスタジオアルバムの基本である、女性コーラス二人を前面にだしたアコースティック。ギターが時には三人、キーボード二人にベース、ドラムスという9人編成でありながら、コーエンのヴォーカルを引き立たせる控えめな演奏。
選曲は『Essential Leonard Cohen』そのままのような代表曲の羅列。一番新しいアルバム『Dear Heather』から一曲もないのが不思議だが、それ以外はほとんどのアルバムから選ばれている。(『Songs of Love and Hate』からもなかったのはたまたまか。)
映像を見ると、両手でマイクを抱え、歌詞を大切にしながら歌っているが、音だけ聴くと、曲ごとに詩のメッセージが一番伝わるような歌い方をしているように聴こえる。米国にデモクラシーがやってきたと歌う『Democracy』など、吐き捨てるように歌っている。また、「Take This Waltz」「Closing Time」のような楽しい曲は、ダンスの雰囲気が伝わってくる。曲の始めにその詩を朗読するというスタイルが何曲かあったが、「A Thousand Kisses Deep」のように朗読だけというのもあって、詩を大切にしているというのがわかる。DVDもCDもその場に居合わせているかのような幸せな気分に浸れる。
それにしても、禅僧侶の資格を持つコーエンであるのに、日本で歌うことはないのだろうか。たしかに映像を見れば、欧州と日本でのコーエン人気の彼我の差がよくわかるので、日本での公演は難しそうだとあきらめるしかないのだが。。。
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