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(B)『リアリズムと様式美 井川徳道の映画美術』(井川徳道著 多田功・田岡広編 ワイズ出版刊) [本]

同じ京都であっても東映と大映の美術の重量感の違いが、著者からの具体的な説明でよくわかった。役者が綺麗に写ることを第一とする東映にあって、その制約の中で著者がどのような工夫をしてきたのか。詳細に語られる『お竜参上』と『序の舞』は、著者の美術が作品の成功に大きく寄与した例。
東映は他社に比べて新興会社だから、余所から来たものを受け入れないというのは会社の体質ではないと思うという発言には考えさせられるものがあった。
東映京都一筋である著者の出発は、近代映画協会で、68年、69年には京都や尾道で撮った三作品を手伝っているのは見逃せない。新藤監督のリアリズムの話や名言も知ることができた。
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