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(映画)『アリラン ラプソディ ~海を越えたハルモニたち~』(2023年 金聖雄) [映画]

川崎市の桜本地区に住む所謂在日一世の女性たちにカメラを向けたドキュメンタリー。
金監督作は、冤罪に関するものしか見たことがなかったが、金監督自身在日二世で、すでに亡くなってしまった母親と同じような体験をした人たちの話を聴きたいというのが、製作の動機との由。
対象となる人は数人いるが、彼女たちの話を聴くだけで二時間もつのかと見ていたら、カメラを回し始めた1999年あたりからの映像を盛り込みながら、安保法案反対のデモ行進など、盛りだくさんで飽きさせない。
皆で沖縄旅行をする映像もあって、これは余計だろうと見ていたら、何と普通の観光ではなく、現地の戦争の爪痕を見に行くような旅で、まるで『沖縄狂想曲』の続編かと見まがうよう。(米軍が撮った同じ映像も使っていたし、チビチリガマの出来事を説明する知花昌一さんまで登場した!)
映画が終わってみれば、今あるハルモニたちの思いが、個人的な苦難を経た上で、「戦争は二度と起こしてはならない」というところに収斂したことがわかり、そんな彼女たちの思いが、沖縄で戦争で苦しめられた人たちと呼応したということで、この場面は必要だったとわかった。
金監督は、彼女たちの今の様子を刻印することが大切というかのように、個々人の家族や、写していた人たちが亡くなるといった事件をあえて排しているように見えた。
それから、彼女たちの生活を支援する三浦知人という人に個人的に注目した。
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