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(映画)『カツベン!』(2019年 周防正行) [映画]

子ども時代の挿話から、長じて活動写真の弁士となった男の前に彼女が現れるという流れであることが容易に想像されるが、男は、盗賊団の仲間の似非活弁士になっていたという変化球。(駒田好洋の物まねも!)警察から逃れるため映画館の下働きになって、そこで雇われている活弁士たちも巻き込んでのドラマとなる。
周防監督は、主人公と再会した彼女のロマンスや、彼が本物の活弁士として賞賛される瞬間など、物語上盛り上がるところを思い入れたっぷりに見せたりせず、さらりと流してしまう。それよりも、この話の要諦である活弁士という日本独特の文化をきっちりと見せる。「観客は映画ではなく、活弁士を見に来る」を具体的に画で見せてくれるのだ。同じ映画でも主人公独自の桃色解説や、邦画洋画かんけいなく、めちゃくちゃにつないだ写真にも、説明をつけてしまう!
脇役はおなじみの役者が多かったが、主役二人は見かけない人を抜擢した--わたしが知らないだけかもしれないが--ところにもも周防監督のこだわりがあるとみた。
音楽は、大正時代の演歌を意識し、編曲したもので、「東京節」の替え歌も登場。
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