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(V)『北国の旅情』(1966年 西河克己) [ヴィデオ]

北アルプスのふもとの町、造り酒屋の息子との婚約が決まっているヒロイン。正月で帰省していた彼女のところへ大学の男友だちが遊びに来る。彼女がどちらの男を選ぶかという話ではあるが、男二人は、どちらも自己主張をせず、相手の気持ちを尊重しようといういい性格なので、二人の対決とはならない。
酒屋の息子は、父親に嗾けられ、一方、東京の大学生は、彼女の妹に嗾けられ、彼女と心を割って話すことになる。雪の舞う中で、二人が話をする場面がよかった。話が終わってみれば、じっと座っていた酒屋の息子は雪だるま。
薩摩っぽである酒屋の主人に対峙した主人公が、突然鹿児島弁になるところが可笑しかった。請われて「刈り干し切り唄」を歌う間、かつての淡い初恋が浮かび、鬼の眼にも涙。
主人公は、田舎の人たちの中に自分の居場所はないと、最後は汽車で去っていく。その横を並行して走るトラックの画がよかった。これまたヒロインとの恋が成就しない展開。
「富久蘭」という酒を造っている家は、大町の老舗らしい。
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