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(映画)『山のかなたに 總集版』(1950年 千葉泰樹) [映画]

新東宝お得意の再編集して短くした版。もともと、第一部95分、第二部106分とあるから80分も短くなっている。学園ものなのに学校内の出来事がほとんどない上に、後半は--女性軍団の靴屋への団交、生徒同士の喧嘩--は先生の出番もほとんどないのは、面白い挿話を中心に再編集したためと思われる。
舞台は敗戦二年後--標準語でしゃべっているが東北の町のようだ--、映画が作られたのは五年後という時期のため、世の中の民主主義を浸透させる意識が濃厚で、先生だけでなく生徒も全校生徒の前に立って、問題提起したり、自分の意見を主張するという形式を始めとして、女性が一致団結して、大家に意見を通す--アリがライオンを倒すと形容される--のを見て、二年生全員で五年生に歯向かっていくという流れが興味深かった。
最後の15分ぐらいでまとめに入って、恋人同士になる男女が三組出来上がる。一番若い男女の組は、男の求婚を子どもが旗で指南する。そんな複雑な内容を旗で知らせることができないことはわかっているが、字幕で示される指示内容が可笑しい。子どもは途中で飽きて寝てしまって、指示を送っていなかったというのがオチ。
須川監督で10年後に再映画化されたものも見てみたい。
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