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(V)『させ子の同棲日記』(2018年 竹洞哲也) [ヴィデオ]

『大人の同級生 させ子と初恋』
女性の脳内音声で始まったので小松公典脚本かと思ったら、深澤浩子だった。(たしかにそのあと脳内音声はなかった。)脳内音声の主が主人公であるはずで、たしかに物語は彼女が高校の同級生だった男のことが好きで、今でも--今や別の同級生と結婚している人妻だが--その気持ちが続いているというのが柱となっているのだけれど、彼女の出番はそれほど多くない。一方で、そんなこととは露知らず、邪魔をする形となってしまう同級生の女性の方が、主人公らしい扱いというのが面白い。
東京で失恋して、田舎へ戻って来た彼女が、父親と暮らす元彼氏が気になって、住み込んでいろいろ世話を焼く。彼女の自然体な様子と、農業をやっている--ネギの収穫!--田舎の人たちを見ているとほっとする。
男の気持ち--彼も主人公のことが好きだった--もわかった上で、身を引いて都会に帰っていく彼女の姿には、淋しさを跳ね飛ばす元気があった。
竹洞監督の青森ものは、ここから始まったか。
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