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(V)『団鬼六 縄化粧』(1978年 西村昭五郎) [ヴィデオ]

今作は、緊縛師浦戸宏が脚本を書いている。よって物語は序破急の展開よりも、縛り及び犬扱いなどを見せることが主眼。
画家夫婦のところに、性生活に不満を抱いている妻が、堅物の夫を連れて、さまざまな遊戯に興じる展開は、それぞれの男女間に愛があるため、見ていて不快な気持ちにはならない。家に戻って、学んだことを復讐する二人が愛おしくなってくる。緊縛遊戯をすることで、夫婦がさらに愛を深めるというのが、浦戸が言いたかったことだろう。ついでに、真面目一辺倒の夫が出世したという後日談があったら面白かった。
最後、夫の出勤を見送る妻の脳裏に浮かぶのは、犬になって河原を散歩する自分。それにしても、シェパード犬に後ろからのしかかられるという眼を瞠るような場面がよく撮れたものだ。
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