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(V)『お嬢さん探偵 ときめき連発!』(1987年 黒沢直輔) [ヴィデオ]

大学院生と大学生の女性二人が、嘘で探偵事務所の看板を掲げたら、人探しを依頼されて、高級売春組織の事件に巻き込まれる話。
依頼者が黒幕だったとか、組織に捕まってクスリを打たれたのにそのあと平気だったりなど、話がよくわからないところはあったが、勝気だが処女の大学院生と、いい加減で遊び人の大学生の対照が面白く、作品全体の明るい雰囲気に好感が持てた。黒沢直輔監督作で、こういうのを見たことがなかったが、新境地を開拓したのかもしれない。
脚本はなんと柏原寛司で、探偵ものの他、大学院生の専攻が米文学でハードボイルド小説の授業を受けていた設定にその趣向を見た。
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(V)『いたずらロリータ 後ろからバージン』(1986年 金子修介) [ヴィデオ]

人形を拾ってきたら、召使い的な人間に変わっていた--裸でエプロン姿は衝撃--という話だが、まだこの時代、男はオタクではなく、家に召使いが居ても、去っていた彼女のことが気になるし、人形の方も、出歩いて、他の男--女にも--遊ばれたりしてしまうところが、最近のものとは異なる。
人形がなぜ人間になったのかという疑問や、昼間は人形に戻る理由に説明を付す必要はないが、最後、再び現れた彼女が何者かは、説明する必要があるのではないか。
主演の水島裕子の資質をうまく生かした企画。十字架に張り付けられた彼女が、引っ張られることで回転して、悪い奴らを蹴散らす場面はケッサクだった。
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(映画)『火の壁』(1959年 岩間鶴夫) [映画]

無理やり犯された女性が彼氏に別れを告げ、犯した男の妻になるも体を許さないという状況は、他の映画で見たことがあるような気がする。それを、阿蘇の大自然を背景に展開しようとする試みは、日本的ではない外国文学の世界を志向しているよう。
女に振られてしまったことで、阿蘇の地で人々の役に立とうと考える主人公--外科医なのに馬の診察もしてしまう--を応援する周囲の人たちが小気味よい。(一方、悪役がちょっと迫力不足。)
物語の重要な展開は、阿蘇ではなく東京で起こるのだが、クライマックスは突然の阿蘇の噴火!
二人を殺さずに、生かして結ばれる展開にしたほうがよかったと思うのだが。
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