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(V)『イディオッツ』(1998年 ラース・フォン・トリアー) [ヴィデオ]

冒頭、女性がひとりレストランで食事をしようと座ったところ、そこに居合わせた知的障がいの男が暴れ周囲に迷惑をかけていたので、彼女が助けて一緒にその場を出ることになる。ところがそれはタダ飯を食べるための演技だったとわかり吃驚。
障がい者のふりをして集団で暮らす若者たちが引き起こすさまざまな挿話を描いていく。若者たちのやっていることは、昨今の飲食店テロのような悪ふざけとしか見えない。ときおり挿入される彼らひとりひとりへのインタヴュウ映像は、悪ふざけがバレて、聴き取り調査が行われたようだったが、説明はなし。
題名に「ドグマ2」とあったが、撮影方法--手持ちカメラをフォン・トリアー監督自身が回しているようだ--、音楽なし、語り口だけでなく、破廉恥な内容も含めてのドグマ運動なのだろう。
冒頭の女性の心の傷が慰められたように、たとえ悪ふざけの集団でも何か役立つものはあるのだという解釈で十分ではないか。
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