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(V)『彌次喜多道中記』(1958年 千葉泰樹) [ヴィデオ]

十返舎一九が「東海道中膝栗毛」を面白くするため、彌次郎兵衛と喜多八に路銀を渡して、京都までの旅をさせる設定。
多くの有名俳優が顔見世的に登場する楽しい内容は、正月映画の雰囲気だが、黄金週間向け作品だった。なんといっても、三船敏郎と、池部良--仇討ちの旅をしている侍兄弟--に、安来節を踊らせるというぜいたくなお笑いに吃驚。
道々での挿話をつないでいくが、二人とも女に目がなく、失敗はたいてい女絡みとなる。女形に扮したのり平が座長を務める旅回り一座に出演して糊口を凌ぐという可笑しい場面もあった。最後は、幕府の役人が贋金を作っていた似非宗教の親玉を逮捕するのに二人が協力するという事件でうまく話しがまとまったが、まだ駿府あたりでおしまいとなる。
ミュージカルを指向していたところもあるようで、いろいろな人が歌う--飴屋に扮した宝田明の歌など--場面があって、これまた楽しい。
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