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(V)『アラブの嵐』(1961年 中平康) [ヴィデオ]

冒頭、パン・アメリカン航空の協力を得たと出るが、エジプト政府のそれもあったのではないか。日本からは三人の俳優がカイロへ行った--香港、ベイルート経由で--ようで、あとの俳優が現地調達。
独立国家設立を目指す集団と、それを阻止しようとする帝国主義者の抗争に、日本から行ったお金持ちのボンボンが巻き込まれる話。
祖父の遺言が本のようになっていて、いろんな場面で開いた頁が、主人公への助言となるところが面白かった。
当時はエジプトを動く映像で見るのは、あまり機会がなかったと思われ、主人公がいろいろな観光名所を巡り、カイロからルクソール--ルックスアールと表記されていた--まで史跡を見せてくれるのが見どころ。砂漠で飛行機から射撃されるヒチコック映画のような場面もあった。
独立国家側の人が、カバンがすり替えられたことで主人公が持っていた大切な情報が入っているペンダントを無事手にして終わりとなり、主人公のロマンス話はまったくなかった。
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