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(V)『マンダレイ』(2005年 ラース・フォン・トリアー) [ヴィデオ]

物語は、『ドッグヴィル』の主人公がコロラドの自宅に戻ったのち、父親とともに別の地へ移住する途中、アラバマのマンダレイという町で、黒人労働者たちの中に身を寄せるというもの。父親がギャングで、車が昔の型という設定は、20世紀初頭かと見ていたら、1933年という時代が明示された。
前作が、小さな共同体のなかでの人々の偽善を暴くという主題で、今作は奴隷制度が無くなったのちも奴隷のように扱われている黒人問題が主題。主人公は、今作でも話に深く関与する--真面目と信じていた黒人に抱かれたあと、彼の正体を知る--が、あくまでも触媒としての役割で、彼女の心理を音声で説明するのは、見る者が不用意に感情移入するの避けるためかもしhれない。
黒人が自由を求めて外へ出てゆこうとしないのは、彼ら自身に問題があるという考えさせられる観点。
前作同様、デイヴィッド・ボウイの「ヤングアメリカン」--軽快なソウル音楽--、が最後に流れたのは、米国の問題点を掘り下げているという意識ゆえ。
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