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(映画)『恋人』(1960年 中村登) [映画]

信州--北アルプスの近くなので大町あたりの設定か--から、大学受験で東京へ出てきた若者4人組のひとりと、東京のお嬢さまが、自然につき合うようになるという設定は少々無理があって、さらに田舎へ遊びに行って冬山に登るのはかなり強引。
しかし、その結果、男が彼女の兄--大泉滉が珍しくまっとうな役--を怪我させてしまった責任を感じて、ひとり肉体労働に身をやつす、主人公はやっと彼の気持ちがわかって彼を捜すという流れには、若者らしさがよく出ていた。(最後彼女は九州行きの電車に乗って行ってしまうし。)
若者二人の恋愛が話の主ではあるが、もう一つの恋愛、夜バアで稼いだお金で、昼間身寄りのない子の施設を運営している女性と、若者たちの先輩である小児科医の恋愛の方がより心に沁みた。岡田茉莉子の力を思い知った。
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