SSブログ

(V)『妖怪ハンター HIRUKO』(1991年 塚本晋也) [ヴィデオ]

妖怪の存在を主張し、学界を干された考古学者が主人公。田舎で中学校の教師をしている義兄から、主人公の学説を裏付けるような古墳を発見したとの連絡をもらい、そこで悪霊と対決するという話。
古墳の中心にある学校が舞台で、義兄の中学生の息子とともに、悪霊と対決する流れにいきなり入るところが小気味いい。あとは、背中に顔がついているクモのような化物と、手製の武器で戦う主人公と中学生の二人の戦いを延々と見せる。主人公の稗田という名前から類推できるように、「古事記」を使っていて、冒頭部分が古墳の扉を開けたり閉めたりする呪文となる。
手製の武器がショボかったり、化物の造形に笑ってしまうような緩さがある一方、大勢の化物から逃れて封印できるかというサスペンスはしっかり描かれていて面白い。
見せ場だけに集中して90分でまとめた、いい意味で中高生向けの優れた娯楽映画。
nice!(0)  コメント(0)