SSブログ

(映画)『続浪曲子守唄』(1967年 鷹森立一) [映画]

前作で刑務所に入った主人公が出所してくるところから始まる。刑期は一年だったようだが、子どもを訪ねると半年前に引っ越したという。子どもとは祭りの場ですぐ会えるのだが、面倒を見てくれていた娘がどこへ行ったかわからず、主人公はテキ屋になって娘を探すことにする。
それで北の町で祭りの場をしきるやくざ同士の争いに巻き込まれるのだが、女郎屋に売られた娘ともそこで再会することになる。この作品は、主題が父と子であるため、主人公と子どもとの交流場面をたっぷり見せ--討ち入りに行くまえの雪合戦が泣かせる--、主人公と女性たちの間には何も起こらない。
どこでロケしたのか知らないが、北の町の雪景色が映画に情感を出す。
弱小の組の番頭役をアラカンが演じていて、見せ場がないまま終わるのかと思いきや、主人公の単独討ち入り場面に助っ人として現れる。ここでアラカンが死ぬ展開かと見ていたら、傷を負ったが無事生き残り、相手方の殺し屋が彼の息子だったという意外な展開。ここでも父子という主題を出したかったのだろう。その息子が犠牲となって、相手方は全滅する。
番頭が罪をひとりで背負ったはずなのに、主人公が子どもを預ける行為がよくわからなかったが、結局、子どもが追いかけて来て連れて行くという、最後にもう一回親子の情を見せるダメ押しがあった。
nice!(0)  コメント(0)