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(V)『ヤリ頃女子大生 強がりな乳房』(2017年 竹洞哲也) [ヴィデオ]

『いつかのナツ』
ナツという名の主人公が大学の政治サークルに入っているのが面白い。政治信条があるというより、運動サークルと同じようなノリで、人を集めてデモをするのが活動で、中心となる男子学生はいつも雀荘に集っている。
ナツの彼氏はそのうちのひとりなのだが、他の男たちともこっそり体の関係を持っている。彼女は母親と不仲のため家に帰りたくないため、男を求めているようで、そこには愛はない。
同様に、若い男たちは自分の性欲を満たすことに専心している。竹洞監督は、行為の場面を女性中心に撮り、男たちを画面に入れないようにすることで、このすれ違っている関係を表現する。
煮詰まった彼女は最終的にサークルの男たちとの関係にケリをつけて、大学生ではない男と出遭うことで新たな一歩を踏み出すとこで幕となる。
バアでアルバイトしている彼女の友だちが、彼氏を振ったら--「あなたは、わたしのことを好きな自分が好きなだけ」というセリフが秀逸--、いきなり彼女の前で農薬を飲んで死ぬというすごい展開があった。
脚本の当方ボーカル--小松公典--の若者同士の会話の独特さが全開だったが、母親が、幼い息子を亡くしたから精神を病んでしまったというのは、かなり昔の出来事で、ちょっと無理のある設定だった。
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