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(V)『おとこ大学 新婚教室』(1955年 野村芳太郎) [ヴィデオ]

冒頭、ビルの屋上でフォークダンス風踊りをしている男女が写るミュージカル的な始まり。(途中で主人公夫婦が自宅でレコードに合わせて踊る場面もあるので、ミュージカルを意識していのだろう。)
原作は、若い男に結婚の心得を指南する本のようで、この映画では、両親を早く失くし祖母に育てられた主人公が、結婚して祖母と新妻の間で苦労する。
とはいえ、おとなしい性格で両者に挟まれておろおろするだけであまり役にたたない主人公は後景にしりぞき、新しい時代の女性である妻が、祖母に苦労させられる様子は見ていて少し可哀想。性格のよい主人公に対して、友だちや会社の先輩がいい加減な性格で笑わせる。
妻が耐え切れず実家へ帰ってしまって、実家の父親も嫌ならずっといてもいいという状況は、この時代によく見られた情景なのではないか。解決策として「話し合い」を提示するところは、少々教条的ではあるが、二人が少し分かり合えたのはよかった。
電気洗濯機が登場したが、ふたもない円柱の機械は初めて見るもので、相当初期のものと見た。
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