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(V)『午後8時の訪問者』(2016年 ジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ) [ヴィデオ]

ダルデンヌ兄弟の映画は初めて見るので、いろいろな特徴が他の作品も共通しているのかわからないが、殺された女性を監視カメラの映像以外登場させないところ、回想的に事件を再現しないところ、キャメラを振りながらワンカットで見せようとするところなど、すぐに目についた。少しずつ事実が明らかになっていく語り口のうまさには、引き込まれてしまう。
しかし、儲からない診療所の後継医師となることを承諾したり、傷ついて田舎へ帰ってしまった研修医の若者を説得して翻意させたり、亡くなった女性のお墓代を出したりといった主人公の行為は、事件の真相をひとりで探る姿とともに、すべて彼女自身の自己満足に基づくもので、見ていて気持ちがいいとは言えない。
舞台はてっきりフランスの地方都市かと思ってい見ていたら、リェージュというのはベルギーだった。ここでもアフリカからの移住者の問題があるのだな。
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