（映画）『M 村西とおる狂熱の日々』（2019年 片嶋一貴）

村西とおるが96年に作った「Vシネマ」のメイキングヴィデオ--撮影は清水大敬！--が発掘され、それを二時間にわたって見せる内容。
二週間ほどの期間、北海道でロケされた4時間16分の「北の国から 愛の旅路」という作品は、ちゃんと最後まで制作されたようで、メイキングよりそちらを見たい。岡崎二朗がでていたので、たしかにVシネマらしいが、20人にハダカの女性たちが「おもちゃのチャチャチャ」を歌う場面は、映画でどのように使われているか興味津々。
札幌から、稚内、知床とバスで移動しながら撮影をしていく先々で起こる事件や撮影風景--川の中の撮影が凄かった--はたしかに面白いが、一方で村西の情熱だけが空回りしていて、段取りをきちんとせず、スタッフや俳優もいいかげんなのを長時間見せられても。。
冒頭登場した著名人たちへのインタヴュウもあとでじっくり出てくるのかと思ったら、最初のあわただしい切り張りだけで終わってしまったし、状況を説明する字幕も過剰だった。
一本の映画として公開するような内容とはいえず、本編の特典映像としてつけるのが適当。