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(映画)『四つの恋の物語』(1965年 西河克己) [映画]

前年の『若草物語』と同様、四姉妹が主役。おまけに次女以外は配役も同じで、脚本も三木克巳(井手俊郎)。ただ、こちらは原作があるので、二作品に関係はないようだが。
冒頭、電話交換手をやっている三女が動き回ることで他の姉妹を紹介する手際があざやか。(全員職場が近い。)その後も、花のアップから画面をつなぐという心憎い技も見せる。
恋愛に関し、それぞれ悶々としている上三人に対して、父親の退職金--「遺産」と言ってしまう--の分け前を競馬で増やす四女の奔放さが、よい句読点となっていた。(競馬場は府中→グライダーは調布という撮影所の周辺でのロケか。)また、この年流行した「愛して愛して愛しちゃったのよ」を、三女、四女、父親がそれぞれ楽しそうに歌う変奏が可笑しかった。
題名どおり確かに恋は「四つ」あったが、四姉妹ではなく、三人と父親のことだった!
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