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(V)『レンタル女子大生 私、貸します』(2017年 竹洞哲也) [ヴィデオ]

『サイコウノバカヤロウ』。ピンク映画の原題は『レンタル女子大生 肉欲延滞中』。
主人公が居酒屋で画面に向かってしゃべっている。最後にそれは披露宴のためのヴィデオ撮影だったことがわかるのだが、こういう形式にしたことで、彼女の説明とともに縦横無尽にさまざまな挿話を語ることができるという利点が生まれた。
彼女が始めた「自分レンタル」という商売は、脚本の当方ボーカルの発明なのか不明だが、専門家がお金をとって相談を受けるというのとは違い、会って話を聞く行為は、自分レンタルをやっている本人にもよい影響を与えるというのが重要。自分では気づいていなくても、相手の気持ちの隙間を埋められるものを、与えられることもある。人との交わりが苦手な人の他人との付き合い方として、よい処方箋ではないか。
それで主人公は、引きこもりがちだった男にも自分レンタルを薦め、立ち直らせることに成功する。好きな男に対して、口は悪いが思いは一途という主人公の造形がとてもよかった。
演じる彩城まいなは、それに合った雰囲気だけでなく、ぶっきらぼうでも不快に感じさせない、高い声質が素晴らしかった。
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