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(V)『新宿の肌』(1968年 斉村和彦) [ヴィデオ]

この時代の新宿の風俗を描く映画。ロマンチカ劇場というストリップ小屋と、ゴーゴー喫茶が舞台。背後に流れるグループサウンズ的音楽--音楽が鳴っている場面が多く、うるさかった--も含め、サイケデリックが強調されていた。
飲食店で働いていた娘が、ある事件のせいで、ストリップの踊り子になって、人気を博するようになるという話。彼女の周りに居る人たち--ハイミナール好きのカメラマン(鈴木やすし)、シンナーを吸ってゴロをまいているフーテン--が、彼女を翻弄し、母親を始めとする周囲の大人たちが彼女を売り出そうとする。
ストリップ劇場とゴーゴークラブの当時の様子がよくわかって興味深かった。主人公が有名になって性格が変わったというのでなく、照明係の若者を思う気持ちに変わりないところが、当時の普通の娘的感じがしてよかった。けれども、踊り子としてはもう少し肝心なところを見せてほしかった。フーテンがヤクザを刺したり、刺されたりの場面ではなぜか「新宿そだち」がずっと鳴っていたが、これは異化効果?
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