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(V)『赤い谷間の決闘』(1965年 舛田利雄) [ヴィデオ]

北海道の石切り場が舞台という、設定からして骨太。稼いだ金を費消する町の酒場は、西部劇に出てくるような場所で、俯瞰で広い空間に集う人たちを捉える画面に舛田監督の力量を見た。
そこを舞台に、東京から自分が産まれた石切り場を見に来た学生役の渡哲也は、最初から最後まで殴られどおし。それも敵だけでなく、味方からも。(冒頭、水たまりに倒れて服が汚れたのに、次の場面では汚れていなかった。。)最後など、怪我をするぐらいやられたのに、元気に討ち入りにも参加する。恋愛を後景に押しやって、彼の成長物語となった。
成沢昌成が日活作品の脚本を書くのは珍しいが、展開は日活アクションお馴染みの流れで、「潤色 舛田利雄」というところがミソなのだろう。
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