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(V)『哀愁の夜』(1966年 西河克己) [ヴィデオ]

駆け出し弁護士が友達が起こした殺人事件の真犯人を探す話。と書くとサスペンス物ように思えるが、主眼は、主人公が冒頭偶然遭遇した娘との恋愛話。主人公は、娘に遭った晩、チンピラに絡まれ連れていかれたバアで、友だちに再開する。その晩友だちがそのバアに居た人を殺し逮捕されるというものすごい詰め込み方。
担当刑事が学校の先輩という理由で、主人公は、なぜか刑事の一員のごとく捜査に加わり--本業はやらなくていいのか--、友だちの彼女に付いて三宅島まで行ってしまう。
斯様に物語展開は、ご都合主義だったが、見どころは金持ちの娘の造形。性格の積極さに加え、自らアニメーションの制作会社を立ち上げ経営している。そこで制作しているのが、なんと「オバQ」。最初のオバQは白黒だったはずだが、スタジオで見ているものはカラーだった。作っている人たちが、主題歌を歌いながら和気あいあいと仕事していたり、倉庫のような仕事場にアニメ制作会社の雰囲気が出ていた。
その彼女は、事件の全貌が暴かれ、父親が逮捕されることになってしまったため、主人公と結ばれるわけにはいかず、別れの場面もないまま欧州へ修業に旅立って幕。
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