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(B)『PANTAと仲間たち ヤルタ☆クリミア探訪記』(文/写真 PANTA、椎野礼仁、木村三浩、末永賢、シミズヒトシ ハモニカブックス刊) [本]

パンタが2018年8月にクリミアへ行ったというのは、ライヴのMCで聞いた覚えがあったが、ヤルタ市制180周年を祝う音楽祭に出演したというのは初めて知った。この本の出版と、今年完成するだろう頭脳警察50周年ドキュメンタリーで映像を見せるため、語るのを制限していたのかもしれない。
それでこの本は、旅に参加した各人が日記を持ち寄り、写真を添えた内容。主はもちろんパンタのライヴの模様で、音楽祭だけではなく、前日ホテルの庭で歌ったり、セバストポリの劇場でもライヴを行った。
この三回のセットリストが非常に興味深く、会場や観客に合わせてPANTAが考え抜いた選曲となっている。海に面したホテルの庭では、「ムーンライトサーファー」や「白いヨット」という海にちなんだ歌。音楽祭では「R★E★D」や「ナハトムジーク」と音楽祭に来た人の心に響きそうな歌を選び、劇場ではブレヒト「赤軍兵士の詩」、「ケサラ」を。共通の歌は、「七月のムスターファ」「さようなら世界夫人よ」「恋のバカンス」。前二曲はPANTAを知ってもらうにはこの曲という選曲で、最後はロシアでヒットした曲ということでの選曲。まだPANTAのが歌うのを聴いたことがないので、ぜひ聴いてみたい。(本に書いてあったシルヴィ・ヴァルタンの歌も最近歌ったようだ。)
ロシアに帰属したクリミアがいま世界でどのような状態に置かれているかは、この本をよんで初めて認識したが、その部分はもっと頁を割いてくれてもよかった。あと、この本なら1,500円ぐらいが適正価格だろう。。
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