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(V)『黒い傷あとのブルース』(1961年 野村孝) [ヴィデオ]

横浜のヤクザが神戸の取引で騙され、撃たれた上に五年間の刑務所暮らし。出所して自分を騙した男を捜して神戸から横浜へ戻る。偶然探し当てた男は、今は元町でスーパーマーケットを経営していて、どうやら組を潰して縄張りを横取りするため、キャバレー経営者が彼を使ったことがわかってくる。
一方で、主人公に好意を持った可愛い娘が、なんと自分を騙した男の娘だったという展開に、主人公は気持ちが揺れながらも復讐を遂行しようとする。しかしながら、親分の妻と子が、自分たちで生きていけるので余計な心配は無用、となって、主人公も自分の復讐にあきらめがつき、円満解決の方向が出来上がったのだが。。
主人公の目的が明確であるのと、何も知らない無垢な娘、復讐と娘に挟まれた主人公の葛藤がうまく絡み合って、いい雰囲気が出た。
レストランで待つ彼女を振り切って、船に向かって歩いて行く主人公の後ろ姿を延々と見せる最後が切ない。
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